第4回ハイキング紀行―京都の紅葉を愛でる―
平成15年11月23日は三連休の中日、しかも絶好の行楽日和に恵まれたとあって阪急嵐山駅は大変な人出である。
この日参加は奥様同伴4組を含む総勢18名。世話役の小柳支部長夫妻に越沢正一(62期)リーダーの先導で元気に出発する。
渡月橋を渡るにもひと苦労する程の賑わい振りに驚きながら何かと喧騒の町並みを通り抜ける。JR嵯峨野線を越えるとそこは嵯峨大覚寺の門前町、今日は「大根供養」の祭日とあって赤い織がはためいている。大覚寺境内に入って大沢池のほとりで小休止。越沢リーダーの指導のストレッチ体操で先ず十分に心身を揉みほぐす。朝方の冷え込みで着こんできた人は軽装に切り替える。
目指すは菖蒲谷池。兪々山道にさしかかる。今年は冷夏の影響があるため紅葉が遅れ、色も悪いと言われていたが、緑の中に点在する黄や紅の風情は流石である。樹海の空気が美味い。少し湿り気を帯びた山道に注意をはらいながら登ったり下ったり、時々一息入れて周囲の紅葉を愛でる。まさに山歩きの醍醐味である。吹き出る汗をぬぐい少々息も荒くなった頃、突然眼下に湖が展けた。
菖蒲谷「池」は「湖」である。水面に周囲の山影が映え、数拾隻の遊覧ボートが係留されている。湖の三分の一位が釣り場になっていてかなりの数の釣り人が太公望を決め込んでいる。ここで待望の昼食タイムをとる。紅葉の下降り積もった落ち葉の上での弁当のうまいこと、中には一寸一杯を楽しむ人など、まさに紅葉狩り至福のひと時を過ごす。
次は高尾を目指してのトレッキング。高尾には高山寺・西明寺・神護寺などの名刹があるが、今回は遠望するにとどめ只管景観を楽しみながらトレッキングを続けるうちに清滝川へ行き着く。清滝橋を経て東海自然歩道に入る。このコースは春の第1回ハイキングで歩いたコースであるが秋の風情はまた格別の趣があって面白い。
トンネルをくぐり抜け嵯峨のへ入る。愛宕・化野の念仏時を経て嵐山の町中に到着。本日の行程は約12km。久々に歩き通した満足感を胸に次の再開を期しながら散会する。
この会は新しい参加者をふやしながら家族ぐるみの参加も大歓迎である。自然をめでながら健康指向も楽しむ会として育ててゆきたいものである。
60期 信岡利英記
ハイキングの写真です。撮影は桑原理事です。