第9回西南良か女の会ご報告
3年振りの西南良か女の会は、ソメイヨシノが散る頃に見頃になる紅枝垂れ桜と御室桜を観る観桜会となりました。前日まで雨が降り続き、お天気が一番心配でしたが、当日は何とかもってくれ、古都で最後に咲く桜を堪能しました。
3月15日(木)10時にJR嵯峨野山陰線円町駅に集合し、タクシーに分乗し原谷苑まで行きました。バスの場合は乗り換える必要があり待ち時間などを考えると3〜4人乗りでタクシーに乗った方が時間を有効に使え、費用も大してかからないのです。
原谷苑は洛北原谷にある個人所有(林業家)の桜園で、20数種類の桜、雪柳、連翹、海堂、木瓜、馬酔木などが私達を迎えてくれました。満開の紅枝垂れ桜が空からシャワーの様に降り注ぎ、足元には雪柳や連翹、所々に木瓜や海堂の赤い花など、美しい花々を観ることができました。「わぁ〜!きれ〜い!」「こんな見事な花々観たことない」などとお喋りしながら、散策していると九州弁が聞こえてきました。「どちらから?」と聞くと「福岡と佐賀から」との答え、「こんな所で九州の人と会えるなんて…」と暫く談笑した後、11時半前に苑を出発しました。
歩いて次の目的地仁和寺まで行くのですが、途中から脇道に入り、御室八十八箇所の一つ第69番の御堂へ行きました。69番から最後の88番まで20カ所の御堂を巡りながら、昼食を頂く御室会館までハイキングです。ここは地元の人以外にはあまり知られていなく、途中1組のハイカーに会ったくらいで、通る人も殆どありません。静寂の中、聞こえてくるのは私達の話声や鳥の鳴き声で、すぐ近くに原谷苑と仁和寺を結ぶ道路があるとは思えないほど静かです。
成就山八十八ケ所(通称御室八十八カ所)は文政10年四国八十八カ所霊場の砂を持ち帰り、仁和寺の裏山に埋め、そこに御堂を建てたのが始まりです。四国八十八カ所巡れば相当の日数がかかりますが、ここでは3kmのコースで3時間もあれば、八十八カ所巡りが出来ます。最後の八十八箇所目は大窪寺です。ここはそれまでの御堂とは違って大きなお寺です。ここで記念撮影し、閑静な高級住宅街を通り抜け、仁和寺東門から御室会館まで行きました。
御室会館は仁和寺の宿泊施設で、1階の食堂では沢山の花見客が食事の順番待ちしていました。私達は予約していたので、2階の団体用の広間へ通され、ここで第9回西南良か女の会を開きました。9名の参加者の内4名が初参加、桜御膳を美味しくいただき、話も弾み、ウォーキングの疲れも取る事が出来ました。
食後は名勝御室桜の見物です。食事中に降った小雨も止み、ほぼ満開の御室桜(別名お多福桜、鼻ぺちゃ桜)の綺麗な事!京都で最後に咲く、この地だけで観ることの出来る珍しい品種の桜です。沢山の花見客の中には高級1眼レフカメラを抱えたアマチュアカメラマン達が五重塔をバックに御室桜を撮っていました。背が低い桜なのでほのかな香りを嗅いだり、花をアップで撮る人もいて、皆さん十分に楽しんでいる様子でした。
御室桜を見物した後、帰るには早いという事で仁和寺御殿(本坊)を見学しました。仁和寺は仁和4年(888年)に完成したので仁和寺と呼ばれ、旧御室御所とも言われています。代々皇室関係者が門跡を務められていましたが、昭和になって真言宗御室派の総本山となっています。御室流華道総司庁も境内にあり仁和寺に伝えられて来た華道を教わる事もできます。御殿に入ると御所らしく右近の橘、左近の桜があります。お庭からは仁和寺の五重塔が見え、建物と建物は屋根付の渡り廊下で繋がっていて、十二単で歩けば様になる光景だろうなぁ〜!と思いながら興味深く見学しました。
古い建築様式の御殿を見た後、タクシー代節約の為、バスに乗って京都駅まで行き、コーヒーブレイク。こうして無事第9回の女の会を終える事が出来ました。皆様のおかげで、移動もスムーズに行き、色々と話も出来、本当に楽しく過ごすことが出来ました。ご協力ありがとうございました。